建設関連 全国建設関連産業労働組合連合会

建設関連とは

わが国で唯一の建設技術部門の労働組合のセンターです

 建設関連労連は、正式名称を全国建設関連産業労働組合連合会といい、1970年3月に「測量・地質調査・建設コンサルタント・建築事務所」など建設関連業における労働組合の横断的な連携組織として結成され、半世紀を超える歴史を持つ全国的なセンターです。
 現在では、組合員が数名の小さな組合から200人を超える組合まで32組合約3000名の仲間が加盟し、『生き生きとした労働とゆとりある生活をめざして』活動を続けています。

同じ産業に働く仲間の要求実現のためのすぐれた産業別組合です

 産業別組合は、要求を実現していく上ですぐれた機能をもつ組織です。
建設関連労連は建設関連業界で働く仲間で組織された「産業別組合」です。産業別組合の役割は、職場と産業に責任をもち、加盟組合員の雇用・賃金・労働条件について、建設関連労連が責任をもつ運動を行うことです。ここでは、統一闘争と産業政策の面から産業別組合の役割について考えてみます。
 「産業」という言葉は、互いに同一市場で競争している企業群を指しますが、このような中で、一企業だけが大幅賃上げや時間短縮がなされると、どのような結果を招くでしょうか。
一般的に経営者は、賃金等のコストが上昇すると競争力が低下し、場合によっては倒産という事態を招くと考えますので大きな抵抗を示します。
 一方で、優秀な人材を確保する観点から絶えず同業他社の賃金や労働条件を気にしており、「同業他社並み」の賃上げや労働時間の短縮は、容易に認めてきました。
 よって、同一産業内の労働力を提供する仲間が団結し、一斉に賃上げや時間短縮などを要求することが、会社を維持しながら要求を実現していく最も有効な手段となることがわかります。

賃金単価を決めるために統一した力の結集を目指します

 建設関連労連では可能な限り要求を統一し、賃金等の労働条件の課題で「産業別相場」の形成に努めてきました。
 賃金闘争では、毎年実施している統一闘争の成果が、「設計業務委託等技術者単価」の引き上げにも決定的な影響力を持っています。
 技術者単価は、毎年9月頃に実施される業界数百社を対象とした賃金実態調査によって決定されますが、建設関連労連の賃金引上げの結果が賃金実態調査の数字を押し上げ、ひいては、次年度の技術者単価アップに反映されることとなります。
 つまり、「技術者単価が上がらないから賃金を上げられない」のではなく、「業界全体の賃金を上げれば、翌年の単価は上昇」します。業界全体の労働条件改善のためには、統一した力の結集が必要です。

業界の労働環境等に係る情報センターの役割を担っています

 産業別の賃金相場の形成や労働条件の向上を進めていく上で大きな役割を果しているのが、建設関連労連の調査活動です。加盟組合の賃金や労働条件に係る資料を網羅した『賃金白書』を毎年、春闘時に発行していますが、労働組合だけでなく、業界の経営者の間でも権威のある資料として定着しています。労連本部は、業界各社の賃金や労働条件の実態把握や経営分析を行うとともに、加盟組合の闘いの成果を交流し、日常的に情報を提供するセンターとして大切な役割を担っています。

生活関連公共事業を推進する運動も進めています

 建設関連労連では、個々の会社での労働環境改善の運動に取り組むとともに、業界全体の受注環境を改善し、国土の防災など社会資本整備の国民要求を実現するために、発注機関の労働組合とも協力して生活関連公共事業推進の運動にも取り組んでいます。

建設関連に入り一緒に業界の労働環境を改善しませんか

 賃金を含む職場の労働環境の改善を目指して、組合のある職場は建設関連労連に加盟して一緒に運動を進めませんか。組合の無い職場では、組合を結成して会社と交渉するとともに、建設関連に加盟して一緒に運動を進めませんか。皆さんからの相談や問い合わせを待っています。相談は秘密厳守で行いますので、気軽にお問合せください。
 建設関連では、弁護士や中小企業診断士等の専門家による労働法制や経営分析に係る学習会や、女性部主催のクリスマス交流会等のイベントも実施しています。東北、東京、大阪、福岡では、加盟組合の地方ごとの組織の交流も行っています。ぜひ、様々な場所で同業の仲間と交流し、職場や業界全体の労働環境の改善の運動を進めましょう。

みんなは1人のために1人はみんなのために

 建設関連労連には、生命共済・医療共済を含む慶弔共済制度を目的とした「建設関連技術者共済会」もあります。
(詳しくは、「建設関連技術者共済会」の欄をご覧ください。)